期待の牡馬が揃い、来年のクラシックに向けて注目が高まっていたホープフルS。そんな好メンバー相手に勝利を挙げたのはまさかの伏兵ドゥラエレーデ。一桁オッズの馬達全滅で、3連単246万の大波乱のレースになりました。
ドゥラエレーデは確かに、前走東スポ杯でも見どころある走りで、時計が掛かる中山の舞台は合いそうだなとは思っていました。先行して3着粘るくらいはあるかなと期待はしてましたが、勝つとはなぁ。トップナイフが逃げ切ったかなと映像的には見えましたが、写真判定の結果、首の上げ下げでハナ差先着。まぁいろいろな要素が、かみ合いまくった結果ではありますが、これもまた競馬の醍醐味ですね。
今回は14番人気の低評価であったドゥラエレーデですが、血統的にはサトノダイヤモンドの近親で、その良血、デビュー前からの評判から、新馬戦では1番人気ですからね。終わってみれば期待通りの活躍とも言える。まぁ新馬戦を凡走し、その後ダートで勝ち上がるような馬ですから、無敗で順調に活躍してきた馬と比べ、人気が下がっていくのも当然か。
決して弱い馬とも思ってなかったですが、早い上りが出せないタイプで、バテはしないけど、勝ち切れない。芝での上りが毎回きっちり35秒フラット。スピードの限界はあるが、持続力は侮れない。東スポ杯は直線向いてすぐ、ムーアが追い出しを始めてましたが、最後までじりじりと伸び続けてました。追える外国人騎手は合うのでしょう。
母父オルフェの馬の活躍は、今後ラッキーライラックやマルシュロレーヌなどの名牝の産駒への期待が高まりますね。
2着トップナイフは本当に悔しい2着。ほとんど勝ちに等しい結果ですが、そのわずか数センチで、逃したタイトルがG1とはなんとも悔やまれる。正直今回のレースのある種、主役というか、波乱を生み出した、要因の大半はこの馬の逃げ。鞍上横山典弘の繰り出してきた勝負手。近2走手綱取って、逃げず、この本番で嬉々として先手を主張。前走なんて完全に差し競馬を教えて、いい脚使ってましたからね。今回も中団で溜めて、前走の脚使ってくるのかと思っていたら、逃げるなんてね。1000m1分1秒のスロー。そこからもペースが上がらない超楽逃げ。これが逃げて強いとばれている馬でしたら、あんな楽逃げはできない。
そんな切り札的作戦を使っての、あの着差は悔しい。息子達の活躍目覚ましい横山家。ここは勝って親父の威厳も見せたいところだったでしょうが、結果だけは無念。それでも魅せてくれる親父の騎乗は息子たちの刺激になったでしょう。
3着キングズレインは1頭目立つ脚。完全に展開が上2頭に向いた中、来年への期待度という意味では一番か。
3着以下にしても、勝負付けが済んだとも思えぬ内容で、展開や馬場がおおいに影響したことは否めない。特に1番人気ミッキーカプチーノの不発が後続の仕掛けを遅らせ、より前の2頭を後押しした印象。東スポ杯のガストリックもほとんど見せ場なしで、なんとも来年のクラシックに向けて参考になるかといわれれば微妙なところ。競馬って難しい。
今年の2歳牡馬は中心となるほどの馬は今のところ見当たらず。JRA賞はさすがにドルチェモアでしょうか。ですが朝日杯のメンバーレベルには疑問は持たれていて、それ故ホープフルSへの注目が高かった中、本当に牡馬クラシックは混沌としてまいりました。牝馬は文句なくリバティアイランドが中心でしょうが、牡馬はわかりません。ホープフル敗退組の次走は注目ですね。東京に戻ればパフォーマンスを上げる馬もいるでしょう。まだ見ぬダービー候補の登場も今後期待していきたいですね。
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