今週土曜日に行われる、J・G1中山大障害で、ラストランを迎えるオジュウチョウサン(牡11)。
とうとうラストラン迎えるのですね・・・。私が競馬を見始めたころにはすでに障害の絶対王者として君臨しており、ちょうどそのころに有馬記念に出走という偉業を成し遂げておりました。自己条件の平地競走を圧勝し、いざ頂点へ。鞍上武豊で一枠一番。結果はさすがに厳しかったですが、少し見せ場もありつつの9着。その後、平地挑戦も挟みつつ、障害レースでは普通に勝っちゃうんですから、本当にすごい。
さすがに年齢も重ねつつ、近年は障害レースでも負けてしまうことも。とくに前走はついに掲示板を外す、9着。オジュウが障害で頭角を現した2016年から、前走で掲示板を外す大敗をした2022年。障害競走馬として、最前線を走って6年以上。競走馬のピークなんて続いて2年くらい、ダート馬でも3年くらいが限度でしょう。ただただ長い間お疲れ様でしたと、感心するばかりです。
名馬のラストといえば、鮮烈に勝利の花道を飾るものが印象に残りますが、個人的には、世代交代を告げるように、力なく落ちていくのもまた、花道だと感じます。はっきり言って今オジュウに全盛期の力は、体力的にも、精神的にもないでしょう。力なく落ちていってしまっても、最後まで王者の走りを見届けたいと思います。
王者を継ぐのはどの馬か、前走オジュウが沈むなか、重賞初勝利を決め、今回も人気を集めるであろう、ゼノヴァース。障害競走馬については正直詳しくないのですが、この馬は知ってるんですよね。2歳時にいい走りしていて、3歳時京成杯でもたしか本命か、印くらいはつけていたはず。その後芝で頭打ちで、ダート転向で強い勝ち方して、それでも上にはいききれず、果ては障害でまた頭角を現すとは。基本的に能力は高い馬。
ついにその路線のトップレースにたどりついた今、王者に引導を渡し、頂点にたどり着くことができるでしょうか。楽しみですし、若いころ注目していた馬が活躍するのは嬉しいですね。
果てにたどりついたといえばもう一頭、私自身、大好きな馬である、ニシノデイジーについても触れておきたい。クラシック菊花賞以来の大舞台といえるでしょう。本当にあきらめないでよかった。距離を変え、ダートをためしたりとやっていく中で、まさかジャンパーとして活躍するとは。まぁ腐っても重賞2勝馬、偶然では重賞2勝はできません。障害競走のメンバー相手では基礎能力が違ってたかもしれません。そもそも菊花賞の時は2番人気に推されるくらい、長距離の適性は見込まれていた。あの時咲かせられなかった雛菊の花を今咲かせる時か。
前走障害OPでは逃げ馬を差し切れず、僅差の2着と物足りなさはありますが、休み明けテンション高いのか首を上げて、いったり下げたりのちぐはぐな内容。一度叩いて落ち着いて望めれば、メンバー強力ですが、一発かましてほしいですね。
浪漫の血統で、ファンの多い馬。オジュウを次いで障害競走の顔として活躍していけたら言うことないです。
長い長い王者の旅路の果てが、いったいどんな結末なのか。
ただ無事に走り終えたなら、それだけで十分ではありますが、それでもどこか奇跡を見てみたいと思う心も。
結果はどうあれ、オジュウチョウサンという、今後生まれることはないであろう、伝説の名馬の最後を見届けたいと思います。
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