先日、第47回 G1 エリザベス女王杯が行われました!
戦前から、混戦模様の女王決定戦、当日降り始めた雨によって馬場状態は 重
乙女たちには厳しいタフなレースの中、見事勝利をつかみ、女王の座をつかみ取ったのは
三冠馬の娘 ジェラルディーナ!!
見事、名牝ジェンティルドンナの子が、G1馬に
これは本当に、母馬から見てきたファンは感涙でしょう
昨年の秋華賞、三冠馬アパパネの娘である、アカイトリノムスメの勝利もですが
母が大きな実績を持つ、ファンの多い馬が勝つのは、やはりうれしいものですね
強い母でも、そう簡単に、同じように強い馬がでるとは限らないもの
むしろ、繁殖ではあまり結果が出せない馬という方が、多いような気もします
ダイワスカーレットや、ウォッカという名牝中の名牝も・・・
たしかに、OPクラスまで勝ち上がる馬、こそ出ますが
重賞、G1戦線で戦えるほどの馬は、出てきていません
母の実績を考えると、物足りない印象は否めない
ただこの2頭に関しては、孫世代で活躍馬がでると、期待しています
話を今回のレースに戻すと
結果的には、枠の恩恵はあったかな、という感想
私の本命は◎デアリングタクトでした。
重馬場ということもあり、桜花賞の時のような末脚を、見せくれるのではないかと期待しました
実際には内を通り、コーナーでうまく加速できず、それでも直線で前が空いていた中で
伸びてはいるが、最後は止まってしまいました。
反対にジェラルディーナは大外18番から、終始外を回し、コーナーで加速しながら
最後の直線も、中央よりも外側を通り、先行して抜け出していた、ウインマリリンをとらえて勝利
最後まで、外という距離損はありながらも、スムーズな競馬でエスコートした
C.デムーロの、好騎乗あっての結果でしょう
・ジェラルディーナ
能力はあるけれど、不器用なタイプ
きれいな馬場で、広いコースで、最後の直線勝負に賭けるタイプ、だと思っていました
それがまさか重馬場で、阪神内回りで、突き抜けるとは予想していなかった
前走オールカマーで、2200Mという距離と、中山の直線の短いコースというのを、勝っているので
条件的には、今回と同じコースで実績はありますが
内が伸びる馬場を、キレイに空いたところを、持ち前の末脚を発揮して、突き抜けた
言わば、ハマったレース
もともと重賞では、勝ち切れていないところがありますが、能力は見せていたので
前走も成長したとか、覚醒したとかではなく、鞍上がうまく乗った結果と思っています
今回も言ってしまえば、ハマったレースではある
終わってみれば、大外18番はこれ以上ない好枠でした
当日の雨による馬場の変化、これによって、内枠の馬の力がそがれたのは大きい
外である以上、馬場がフラットなら距離を走る分、不利なのは当然
だが内馬場が荒れることで、走りづらく消耗してしまう
そうなると、馬群でもまれるリスクしかない、内側の馬は最悪です
重とはいえ、キレイな外を、ストレスなく走れたことは、今回の大きな勝因でしょう
もう一つ、要因としてあげたいこととして、重馬場なことがあります
重馬場自体が、得意だとは思いませんが
この馬の課題として、折り合いの難しさがありました
それこそ福永さんら、今まで乗ってきた騎手が、この馬に教え続けてきたことです
重馬場というのは、折り合いの難しい馬が、湿った馬場を気にして、逆に行きたがらなくなる
というのがままあります
そういう意味で、重馬場はプラスだったかもしれません
今回は、有利に作用する要因があっての勝利、ではありますが
けっして、まぐれではなく、母から引き継いだ能力あってのこと
この先、古馬王道路線での活躍も、十分にありえます
母と同じように、ジャパンCや有馬記念を制するのも、夢ではないと思いますが
強力な牡馬相手に、勝ち切るには気性面、器用さの部分で、成長する必要はあります
それこそ、展開次第では、今回勝った牝馬相手に遅れをとることもあるでしょう
ですが、母同様に、牡馬をなぎ倒し活躍して、繁殖に上り、またその子供がG1勝つなんて
血統の浪漫を、見てみたい気持ちもあります
ジェラルディーナの、さらなる成長と、活躍を、願いたいものですね
他の馬にも、注目していくと
まず2着同着の2頭、ウインマリリンと、ライラック
この二頭の2着の意味はまったく違うものです
・ライラック
馬場も、展開も向いたところはあります
4着アカイイトも、同様ですが、道中最後方から、外をスムーズに通ってきた
これに尽きる
ジェラルディーナ同様、ハマったレース故の、好着順かなとは思います
逆に言えば、ハマるレースなら、G1でも結果が出せる、能力がある
今後、この2頭は、前哨戦なんかで、コロッと負けることもあるでしょう
しかし、より厳しい流れになる、G1なんかでは、また穴をあけるでしょう
2200Mなどの、非根幹距離で、時計がかかる時に狙ってみると面白いと思います
・ウインマリリン
逆に、かなり厳しい展開、馬場ではあった中、よく2着に残した
先行勢壊滅の中、外目を通したとはいえ、他上位馬とは、完全に別の競馬
今回、私が馬券を買った中で、展開と馬場が向きそうで、穴として面白いと思っていた馬が
ライラック・アカイイト・ホウオウエミーズ
時計のかかる馬場で、差してこれそうな馬を、狙っていました
実際上三頭とも、人気以上の着順では来ています
そんな中で、私が今回展開、馬場的に厳しいとみていたのが
ウインマリリンでした
マリリンの好走パターンといえば、イン先行、内がキレイな馬場で、直線抜け出し押し切る
正直、時計がかかる馬場も、プラスではないと思っています
前走、札幌記念こそ3着と、好走していますが
あれは、各馬の末脚が、そがれる馬場で、前につけれていた、ポジションの利があった結果
前にいた、2頭を、とらえることができていないわけですから、マリリンも他の馬同様に
重馬場で、各馬より脚が使えていたってことはないでしょう
今回外枠を引いて、インに潜り込むことが難しい
ましてや、雨の影響で、無理やりインに入ること自体、リスクしかない状況で
外目先行して、直線抜け出す競馬で、2着に残したことに、驚きを隠し得ない
この馬の、底力を見た印象です
良馬場で内がキレイな馬場で、インベタ先行抜け出し、していたら勝っていたレース
それだけ、この馬の能力は、G1に届いていてもおかしくないほど、高い
特に、阪神の2200Mという舞台は、G1が行われる条件の中で、この馬のベストなコースだったでしょう
ただこの馬も5歳
クラブの牝馬の宿命ではありますが、6歳4月までには引退
実質、今年が最後の現役生活でしょう
有馬記念という選択肢はありますが、より相手は強化される上、距離も長いような気もします
一枠一番、良馬場で、かなり注文は尽きますが、可能性はゼロではないでしょう
ラストチャンス、つかんでほしい気持ちはありますね
ある意味、一昨年のエリザベス女王杯4着は、一番のチャンスでした
ただ相手が悪すぎた
ラッキーライラック・サラキア・ラヴズオンリーユー
有馬でも好勝負する牝馬に、海外G1を連勝する馬
いや~このお姉さまがた、強すぎでしょう
昨年の状態の不振が悔やまれる
今回、残念ながら、期待に応えられなかった馬として
この馬にも触れておかねばならないでしょう
・デアリングタクト
三冠牝馬の復活に、期待した人も、多いはず
もちろん、私もその一人であり、そうなるだけの要素はあると思っていました
だが実際に、今回レースの結果を見ると、ショックは隠しきれないですね
重馬場を苦にするタイプではないと思います、少なくとも全く力を出せない、なんてことはないでしょう
内枠ではありましたが、松山騎手もできるだけ外目を走ろうとし、どこかで外に出したかったと思います
最終コーナーでごちゃ付き、加速しきれなかった部分はありますが
直線ではしっかり前が空いていたので、勝てないまでも
馬券内、際どい所までは、以前の力を取り戻していれば、来ていたと思います
スムーズな競馬ではなかったし、普通の馬なら、よくやったと思える内容
でも、この馬は三冠馬 デアリングタクトなんですよね
三冠の内容も、どれも強く、疑いようもなく、この世代の牝馬では最強だったでしょう
その後の、ジャパンCで、同じ三冠馬2頭には、屈したものの、他のメンバーも古馬の一流ぞろい
そんなメンバーで、3着した意味は大きい
コントレイルも、三冠達成後、勝利するのに
簡単にはいかなかったですが、負けたレースには敗因があるし、そもそも馬券内は外していない
デアリングタクトの前走と今回は、展開や馬場の面で、向かないところはあるので
勝てないのはしょうがないが、もっと際どいところまで、来てほしかったというのが本音
本来、三冠馬なら、展開も、馬場も、コースも関係なく、勝ってほしい
展開も、馬場も、コースも違う、3つのG1を手にしているのだから・・・
デアリングタクトに関しては、大きなケガをして、今現役で走っていること自体、奇跡といえますが
このまま走り続けて、戦績を穢していくのか、復活をあきらめて繁殖に上げるのか
どちらがいいのか、悪いのかは、答えは出ません
陣営が、走り続けることを選択するなら、それを咎めることはできないし
私には、一つ一つのレースを、無事に終えてほしいと、祈るしかできません
少なくとも競馬ファン、共通の願いとして
また、三冠馬 デアリングタクトの走りが見たい!
というのは、疑いようはないことでしょうから
あと忘れてはいけないのは、海外馬マジカルラグーン
陣営は、良馬場希望といっていたけど、ガリレオ産駒だし
なんだかんだ、日本の重なら走るだろうと、馬券買ってましたが、早々に失速してしまいましたね
陣営の言う通り、キレイな馬場の方がよかったですかね
はるばる海外から来てくれたのに、きついレースになってしまって、申し訳ない気持ち
今年の凱旋門賞の時の、フランスの競馬ファンも、同じ気持ちだったのでしょうか・・・
女性調教師に、女性の調教助手さんが、インタビューに出ていて、華やかだなと感じていました
いつか日本にも、女性調教師さんが出てくるのでしょうか
その前に、エリザベス女王杯を、女性騎手が勝つのが先でしょうか
牝馬だけじゃなく、人間の女性の活躍も、今後期待していきたいですね
三冠馬、三冠馬の娘と、明暗分かれたレースではありますが
素直にジェラルディーナが勝ったことは嬉しいです
あの不器用で、勝ち切れない子が、こんな大舞台で輝くまでになるなんてと
勝手に、親心を感じる一戦でした
勝ち馬のさらなる飛躍と、負けた馬の巻き返しと
先々の楽しみは尽きませんね
以上、勝手な一人の競馬ファンの感想でした
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