第67回 有馬記念 中山芝2500m。年末の風物詩が今年もやってまいりました。昨年は3歳エフフォーリアが、前年覇者クロノジェネシスを破り、世代交代を印象付けるレースでした。「有馬も勝ったァァァァエフフォォォォォリアァァァァ」青嶋アナも実況で叫んだように、皐月賞・天皇賞秋に続いて、この有馬記念も勝ったエフフォーリアは、その年を代表する馬として、昨年の年度代表馬に選ばれました。この年、G1を勝った馬が多数集まり、さながら年度代表馬決定戦になりやすい有馬記念。今年もまた、勝った馬が年度代表馬といえるにふさわしいメンバーが集まりました。
想定人気順 16頭 主な実績
イクイノックス 天皇賞秋1着
タイトルホルダー 宝塚記念1着・天皇賞春1着
ジェラルディーナ エリザベス女王杯1着
エフフォーリア 前年有馬記念1着
ヴェラアズール ジャパンC1着
ボルドグフーシュ 菊花賞2着
ディープボンド 天皇賞春2着・前年有馬記念2着
ジャスティンパレス 菊花賞3着
ブレークアップ アルゼンチン共和国杯1着
アカイイト 昨年エリザベス女王杯1着
ポタジェ 大阪杯1着
アリストテレス 一昨年菊花賞2着・昨年AJCC1着
ボッケリーニ 目黒記念1着・日経賞2着・京都大賞典2着
ウインマイティー マーメイドS1着
イズジョーノキセキ 府中牝馬S1着
ラストドラフト 2歳時京成杯1着
G1馬多数はもちろん、全馬重賞実績ありの豪華メンバー。何より今年の古馬王道G1を制した馬が全馬揃っていることが素晴らしい。
現役最強タイトルホルダーの牙城崩すのは誰か、秋の古馬G1勝ち馬イクイノックス・ヴェラアズールの参戦は楽しみですね。両者とも直線の末脚に定評のある馬。タイトルホルダーの作り出すペースで、力を発揮できるのか、底力問われる一戦になりそうで楽しみ。舞台実績もあり、レースメイクできるタイトルホルダーの方に分はありそうですが、まだ能力の底を見せていない馬達ですので、十分現役最強を凌駕する可能性はあります。
そして、やはり忘れちゃいけないのが、前年覇者エフフォーリア。昨年の有馬の内容からも、今年の古馬王道は全部エフフォーリアが持っていくなと思っていたものです。ですが大阪杯での凡走と、宝塚でもブリンカー効果もむなしく、見せ場無し。輸送とペースと敗因も考えられますが、とても昨年の年度代表馬とは言えない走り。正直このだらしなさは残念でならない。ですが一番悔しいのは陣営であり、鞍上の武史だとは思います。終わり良ければすべてよしとは言いませんが、現役最強に返り咲くには絶好の舞台。輸送もなく、勝利経験のある舞台。言い訳できない一戦、悔いのないレースはしてほしいです。
有馬記念というか、中山競馬場はトリッキーな小回りコース。やはり枠は重要。先行するにしても、中団に構えるにしても、内枠は欲しい。昨年はその内をうまく立ち回ったディープボンド。今年も内引ければ、悲願のG1勝利も見えてくるでしょう。この馬は昨年と同じローテションで力を発揮したのは大きいですね。宿敵タイトルホルダーを負かすならこのタイミングしかない。
展開の鍵を握るタイトルホルダー。状態に問題なければ、前半から平均ペースで流して、ラストもよどみなくでしょう。力の無い馬から落ちていくサバイバルレースに期待が高まる。
最強、世代交代、新星、悲願、復活、親子制覇。今年の有馬記念にはどんなドラマが待っているのでしょうか。来年の競馬界を背負っていくのは誰か。近年稀にみる最強決定戦に楽しみが止まりません。
コメント